
本日は島根に来ています。
島根の郷土蕎麦といったら、朱塗りの器に盛ったそばに好みの薬味をのせて、だしを直接かけて頂く、わんこそば、戸隠そばに並ぶ日本三大郷土蕎麦の「出雲割子蕎麦」が有名ですよね 。
その「割子蕎麦」ですが、見聞きはしたことは勿論ありましたが、そもそもどうしてこういう食べ方が広がったのかなと興味がわき、少し調べてみたところ、「割子蕎麦」の起源をは元々、江戸時代に松江の趣味人たちが外でお蕎麦を食べるために弁当箱として使われ始めたのが起源とのことでした。
なるほど、外でも蕎麦を食べたいとは、当時の人たちもは中々の蕎麦人ですね。
そんな、美味しい「割子蕎麦」をいただきたいなと、本日はお昼に、松江駅から車で10分程の、出雲そばの名店として有名な【きがる】さんへお邪魔させていただきました。
【きがる】さんの店名の由来は、初代店主さんが 、永く店を続けていきたいとの願いでだるま大師の「七転び八起き」になぞらへ、転ぶことなく起きたまま留まるようにとの思いと、また、「お気軽にお越しください」との気持ちとを合わせて名付けられたとの事です。
素敵な由来の店名ですね。
さて、暖簾をくぐり早速入店。
店内は、テーブル席と座敷の全部で30席程の広さでしょうか。
まだお昼の早い時間ということもあり、お客さんもまばらなので、少し広く座れるテーブル席へと通していただきました。
さて、まずはメニューを眺めます。
勿論、「割子蕎麦」を出雲そばといえばの挽きぐるみでお願いすることを決めての来店ですが、実は本日が初めての「割子蕎麦」体験、何枚を頼めば良いのかの分量の目安がわからず、店員さんに聞いてみることにします。
「一般的には三枚を頼まれる方が多いですよ」とのことで、私も右に倣えで三枚でお願いさせて頂きます。
あっ、折角なのでと天ぷらの盛り合わせも一緒にお願いすることにします。
暫く待っていると、朱塗りの器に三段に盛られたお蕎麦と、薬味、そして天ぷらの盛り合わせが到着です。

おつゆ入れの先が細くなっているのは、お蕎麦が盛られた器につゆをかけ入れる際に、量の調整がし易くするためですよと店主さんに教えていただき、なるほどなぁとおもいながら、まずは一段目のお蕎麦はおつゆも薬味も無しにそのままで頂いてみます。

出雲そばならではの、玄そばをそのまま製粉された挽きぐるみで打たれたお蕎麦は、蕎麦の色がしっかりと出ていて、一口頂くとお蕎麦の香りがふわっと口の中で広がります。
【きがる】さんでは、松江市で採れた「玄丹そば」という地元ブランドを中心に、大山の周囲や中国山地で採れた地元産のそばを中心に厳選されて、石臼自家製粉で、毎日早朝から手打ちにておそばを準備しておられるとの事です。
そうした、挽きたて、打ちたて、茹でたてのおそばを、のど越しで楽しむというよりも、しっかりと噛みしめながら、香りと風味が強いお蕎麦を堪能させて頂けます。
うん、これは美味い。

次はおつゆをいれ、そして鰹節、ねぎ、大根おろしに刻みのりと順番に薬味ものせながら、段毎に味の変化を楽しんでいると、思ったよりも一段一段のお蕎麦の量は多くなく、あっというまに手繰り終えてしまいました。
最後に蕎麦湯ですが、あらかじめ出していただいていた蕎麦猪口に入れられた蕎麦湯に、残りのつゆを入れるという、普段とは逆のいただき方が少し面白いなぁと思いつつ、ホッと一息ついてお会計を済ませて退店。
次回は五枚お願いしても良いかもなぁと思いつつ、美味しい郷土蕎麦との出会いに、本日もお昼間より上機嫌。
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昼総合点★★★☆☆ 3.7