
本日は吉祥寺に来ています。
ぽかぽかとした春の陽気に誘われて、とある週末のお昼にお蕎麦屋さんで軽く一杯楽しみたいなと、吉祥寺の街から少し外れた住宅街に佇む【中清】さんにふらりとお邪魔させて頂きました。

本日のそば粉は、茨城県筑西市の常陸秋そばとのこと。
外観は町のお蕎麦屋さんといった佇まいですが、年季の入ったディスプレイガラスの中の、目を惹く銘酒のボトルの数々に、本日の蕎麦屋酒への期待が高まりますね。
【中清】さんは通し営業なのが嬉しく、本日も14時過ぎに寄らせて頂いたにもかかわらず、店内は昼間の蕎麦屋酒を楽しむお客さんで一杯です。
流石の人気店ですね。
テーブル席と、入り口から左側に小上がりの座敷席とあり、丁度タイミング良く空いていた座敷の席に案内頂きました。

壁に張られた銘酒の数々に心惹かれますが、

まずはいつもの様に一杯目にはビールを頂くことにします。
エビスの中瓶からビールをグラスに注ぎ、

お通しの「ひじきの煮物」をつまみに、一口グビっと喉を潤します。
このお蕎麦屋さんでの一杯目のビールがやっぱりたまらないですね。
さて、本日の蕎麦屋酒のお供をと、酒の肴のメニューを眺めていると、女将さんより「折角なら盛り合わせにしたら色々食べれるよ」と良いアドバイスを頂いたので、

「おまかせおつまみ盛り合わせ」をお願いさせて頂きました。

中央には、わさび漬けが添えられた木綿の「冷やっこ」に、
左から、「赤天」、甘めに焼かれた「玉子焼き」、独特の甘みが癖になる「豆腐の味噌漬け」、
こりこり触感が嬉しい「梅クラゲ」、蒲鉾の上にネリウニが添えられた一品と、「湯葉ナゲット」を一口ずつ出していただきました。
一人での蕎麦屋酒で、色々な酒の肴をちびちびと楽しめるのは本当に嬉しいなぁ。
さぁ、日本酒をお願いしましょう。

壁に張られた銘酒の数々より、

まずは一杯目には宮城の大沼酒造店さんの、「乾坤一」を頂きます。
柔らかい口当たりでいて、キレの良さが杯をすすめさせますね。

日本酒とおつまみを楽しみながら、最後にお願いするお蕎麦を何にしようかと、メニューを眺めていると、右上に 「北極カレー南ばん」/「南極カレー南ばん」と、普段行くお蕎麦屋さんではあまり聞きなれないお蕎麦の名称がとても気になります。
女将さんに聞いてみると、
「写真でものせているよー」と、メニューのページをめくってくれました。
豚肉と鶏肉の違いのようですね。
うーん、お肉の違いは分かったが、名前の由来まではちょっと良くわからない。
由来をもしもご存じの方がいらっしゃいましたら、是非twitterもしくはInstagramで教えてもらえると嬉しいです。
さて、そんな事を考えつつ、軽く一杯で寄ったつもりが、日本酒もその後に、青森の三浦酒造さんの「豊盃」や、石川の車多酒造さんの「天狗舞」などをペース良く杯を乾かしてしまい、蕎麦前を存分に楽しませて頂いたそろそろの頃合いで、

最後に「鴨せいろ」をお願いさせて頂きました。

お蕎麦は、玄そばをそのまま粉に挽いて、二八で打たれている「さとそば」です。
田舎風のお蕎麦は、そばの香りとコシの強い野性味の溢れる味覚と、ざらりとした食感が楽しめます。

鴨肉の旨味が良く出ている、濃い目のおつゆにどっぷりと浸けて一口手繰ります。
美味い。
鴨肉自体は、小さめに切られたものですが、歯ごたえのしっかりとした、肉肉しい鴨肉は、口の中で噛むたびに旨味が広がります。
ざらりとした「さとそば」が、おつゆにより良く絡み、あっという間に手繰り終え、

最後はさらりとした蕎麦湯で、鴨汁の旨味を余すことなく最後まで楽しみ、お会計。

女将さんのほっこりとした雰囲気もとても良かったなぁ。
外は満開の桜が咲いていて、美味しい蕎麦屋酒の余韻に浸りながら春の訪れも感じられ、本日もお昼間より上機嫌。
昼総合点★★★☆☆ 3.6